Instagram(インスタグラム)の国内利用者数は1200万ユーザーを超え、最近では芸能人のアカウント開設などが話題になる事が多くなっています。
また、企業アカウントも1万法人を超えた言うと発表がありました。
出典:Instagramの国内企業アカウント開設が1万社を突破!ユーザーローカルが調査
今回は、インスタグラムで258万フォロワー以上を持つ柴犬まるの飼い主でありインスタグラムの管理者の小野さんに”インスタグラムを使った企業アカウントの活用方法”を聞きました。
目次
インスタグラムの利用者属性を知る
インスタグラムはどんなユーザーが多いのか?
小野で御座います。よろしくお願い致します。
この記事を読んでいる方は、インスタグラムで企業アカウントをこれから作ろうと思っている方や、すでにインスタグラムの企業アカウントを運用されている担当者の方が多いと思います。
突然ですが、クイズです。
日本人のインスタグラム利用ユーザー数は1200万ユーザーを超えましたが、これは世界で利用されるインスタグラムユーザーの何パーセントに当たる数字でしょうか?
①11%
②34%
③2%
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答えが出ましたか?
現在(2016年12月)のインスタグラムは世界で6億ユーザーが利用しているので正解は ③の2% です。
ちなみに①の11%はTwitterの全体ユーザーからの日本国内の利用者数割合で、②の34%はLINEの全体ユーザーからの日本国内の利用者数割合です。
※数字は公式HPなどを元に算出したため、時期により多少異なる場合がございます。
出典:インスタグラム公式
国内で1200万ユーザーと言ってもインスタグラム全体のユーザー数から見れば2%の割合でしかなく、残り98%は日本以外の世界中からユーザーが見ていると言うことです。
世界中のユーザーに対して、言葉ではなく写真というビジュアルコミュニケーションで情報を発信する事ができるSNSは、インスタグラムより他にありません。
柴犬まるのインスタグラムアカウントのフォローワーも約80%は海外のユーザーです。
日本文化を伝える内容は海外ユーザーからも反応が高いです。日本語、英語だけではなく世界中の言葉でコメントして頂いてます。
インバウンド需要が高まり、日本に旅行で来られる海外の方向けにサービスを提供されている企業や、世界に商品を販売していきたいと考えている企業アカウントの運用者は日本人のユーザー向けだけではなく世界中のユーザーとコミュニケーションをしている。と言う意識が大切になります。
国内ユーザーの属性を想定
次に、日本のユーザーの1200万の利用ユーザーの属性を把握しておきましょう。
公式に日本国内のユーザー属性を発表している資料はありませんが、おそらく20代~30代の女性がメインユーザーであることは間違いありません。
インスタグラムで企業アカウントを作ろう!と考えている企業のターゲットユーザーが”50代以上の男性”がターゲットの場合、インスタグラム内での国内ユーザーの数は多くない事が想定されるため
・今は、時期尚早と判断する
・参入企業が少ない今のうちに中・長期的な視点でインスタグラム運用を行う
の選択肢があると思います。
インスタグラムのアカウント運用に特効薬はありません。参入企業が少ない今の内から運用を開始しファンを集めておく事は非常に有効な戦略だと思います。
ちなみに、インスタグラムを買収したFacebookの日本国内でのユーザー数が2500万ユーザーですので、インスタグラムの国内ユーザー数の1200万ユーザーと考えると、まだまだ伸びしろはあります。
企業アカウントの投稿写真のテーマ(メッセージ)を決める
認識率の向上を図る
どんなユーザーがインスタグラムを利用しているか?おおよそ分かった所で、実際に企業アカウントで投稿するテーマを決めます。インスタグラムは写真がメインのSNSのため(キャプションでの説明などはありますが)しっかりテーマを決めておかないと、ついつい関係ない写真を上げてしまうことがあります。
この企業アカウントではどういうメッセージをユーザーに届けたいのか?
を考えた上で投稿する事によって、ユーザーからのアカウントの認識率が向上し、フォローワー数やいいね数が伸びていきます。
ちなみに、柴犬まるのインスタグラムの投稿テーマは
まるが過ごす日常の中で生まれる感動をリアルタイムで共有する
このリアルタイムというのは可能な限りリアルタイムという言い方の方が正しいかもしれません。
例えば、出勤前の朝から雨が降っていて憂鬱な気分でインスタグラムを開いた時に、
カラッと晴れたきれいな青空が写ってる写真を見せられて共感する人は少ないと思います。
例えば、そんな天気の日に投稿する写真はこんな感じで、フォロワーがリアルタイムで感じているであろう事を共有する事に気をつけています。
フォロワーが求めているのは共感であり、きれいな写真<リアルな写真 という事になると考えています。
インスタグラムに頻繁に投稿するきっかけになったのは2011年の東北大震災で被害に合われた方々を癒やしたい、笑顔にしたいという思いからです。
まるが笑っている写真が多いのも、見ている人が笑顔になって欲しいから。という思いからです。ただ、全ての写真で一貫していないとダメという訳ではなく、時には「柴犬を飼うってこんな事もあるんだ!」と言う事を届けたかったり、単純にまると遊んでるだけの写真もあります。
投稿毎に、常に一貫しているわけではないので常にどういうテーマを投稿すべきか?は考え続ける必要があります。
企業アカウントは魅せる写真を意識する
インスタグラムで写真を公開する理由に立ち返る
フォトジェニックという言葉や、SNS映えという言葉がよく使われています。
「インスタグラムは写真メインだから、SNS映えする綺麗な写真をたくさん投稿するんだ!」と考え、プロカメラマンが撮影した写真を投稿している企業アカウントがありますが、フォローワー数やいいね数は、ほとんど伸びていないアカウントが多いです。
インスタグラムを企業アカウントが活用する目的は、写真を見たユーザーに行動してもらう事。ユーザーに興味を持って貰う事。だと思います。
飲食店などの場合は、商品=写真 ですので、より惹きつけるビジュアルがユーザーに興味を持ってもらい購買や、店舗へ行ってみようと思って貰いやすいのですが、自動車やパソコンなどを販売する企業アカウントの場合、商品を美しく撮る事よりも「(自社商品を使う事で)あなたの生活がこんなに豊かになりますよ。」という事を訴求する必要があります。
ただ、美しい写真を載せる。ではなく、投稿のテーマに沿ったストーリーのある写真をアップしてユーザーを魅了する写真を載せる事を心がけてください。
例として、実際にアップした写真で考えてみましょう。
photo by 小野 慎二朗
こちらは、まると一緒に九州の鯉のぼりの写真ですが
「この風景を見てみたい!」「この場所に行ってみたい。」とユーザーに思わせる事が目的だとすると、よくある鯉のぼりを上から分かりやすく撮った写真では「この場所に行ってみたい。」という気持ちは起こりません。
この写真では、空一面に鯉のぼりが飛んでいるように見える超ローアングル構図と、まるが目線を外して、鯉のぼりを見上げていると言う構図で写真を見たユーザーの高揚感を高めております。
最近ではストーリーズなどもリリースされておりより、投稿の即時性が重要視されております。土砂降りの日にこの写真を上げても現実味がなく、極力とってすぐにアップするという事で投稿の即時性と現実感を大事にしました。
見せる写真ではなく、魅せる写真を意識してみてください。
企業アカウントでBtoC向けの商材を扱う企業様の場合は魅せる投稿写真投稿は、比較的難しくないと思いますが、BtoB商材を扱う企業様の場合(金融系企業様など)は、投稿写真にも工夫が必要になります。
ただし、大事なのはユーザーから共感を得る、フォローしたくなる魅せる写真を投稿する。ということですので、試行錯誤を繰り返しつつ投稿写真のユーザーからの反応やコメントを観察し、効果改善を続けてください。
企業アカウントではハッシュタグよりビジュアルコミュニケーション
キャプションやハッシュタグはおまけ。基本は写真で会話する
よく写真の説明をするために、キャプションを長く書いたり、ハッシュタグを複数つける企業アカウントがありますが、キャプションやハッシュタグは、あくまで写真のおまけと考えるべきです。
もちろん、企業アカウントの場合は企業名やサービスをタグ検索される事も今後は増えてくるために、ハッシュタグに企業名やサービス名を入れるのは大事ですが、やたらめったら色々ハッシュタグを入れるというのは止めましょう。見ている側も「宣伝?」と思われてしまい、アカウントのフォローをしなくなります。
若い子は広告や宣伝と感じるものは、拒否反応を示します。
ただ、その広告や宣伝で今まで知らなかった、得や為になる新たな情報を知れたりする場合は「クライアントさんありがとう!」という共感を生むことになります。こちらに関しては、また別の機会にお話ししたいと思います。
ハッシュタグは多くても、10個程度にとどめておく方が良いと思います。
”インスタグラムの利用者を知る”でもお伝えしましたが、インスタグラムユーザーの多くは日本語以外が母国言語の方が多いです。世界に向けて発信しているのであれば、極力言葉ではなく写真で伝えるというの意識してみてください。
また、日本語だけではなく英語などでも使ってコミュニケーションをすることで、海外の方が目にする機会が増えます。
企業アカウントの投稿は極力決まった日時に
現在も、柴犬まるのアカウントでは朝・昼・夜と1日3回投稿を行っております。
極力毎日、配信することでユーザーがインスタグラムを開いたとき「新しい投稿がある!」と思ってもらえますし、毎日投稿する!と決めることで「1日サボってもいいか。」となまけ癖が付くのを防ぐことになります。
2010年10月15日に投稿を開始して6000投稿目の写真
インスタグラムの運用は、特別な抜け道や裏技があるわけではありません。
テーマをしっかり考えた上で、ユーザーにいかに行動を起こさせるか?起こさせる写真を投稿できるか?という部分をしっかり考えて運用していきましょう。
企業アカウント運営者に
どんなに考えて投稿しても写真が持つ圧倒的なパワーの前には理屈が通じない事が多々あります。そんな時は色々と試してみて毎回フォロワーの反応を見比べてみると良いですよ。
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